走ってく

 

ライナーノーツ

UAさんが春めいた爽やかなオケを作ってくれてジャケットからしてもメンバーの可愛らしい笑顔でおかげさまで人気の曲なのですが、少し語っても良いですかね？（笑）

この歌詞のテーマは「嫉妬」です。

まあ、いつも通りオマージュ曲なのでCoCoやQlairからフレーズは来てるのですが、もう一度言います。テーマは「嫉妬」です。

一見すると、

キミが〇〇君を好きになった事を親友の僕に打ち明けてくれた事を嬉しく思ってる。親友だからなんでも話せる間柄なんだね。いつも自分の前を進んでるとばかり思ってたけど恋愛に関してはまだまだ同じだね。一緒に前に進もう！

みたいな30年前のりぼん漫画スクールで佳作を取ってりぼんオリジナル夏の号で中3にしてプロデビュー！七つ星ひかる先生です！みたいな内容に取れるかと思うんですが（むしろそう取れるようにリードしてました。）

でもそうすると1番のBメロの

辛い告白だったね
打ち明けてくれた事ホントありがとう

に若干の違和感が出るかと思うです。

あの人を好きな事を僕に打ち明けることが辛い事？

と。11字もあるのだから他にも言い方はあると思うんですよね。「不意に君が呟いた」でも「君の内緒の告白」でも。
あえて私がこの「辛い告白だったね」にしたのは、私の中ではこの告白の内容が「親友のキミがあの人に告白して振られた事」だと思ってるからです。

ここを踏まえると、全ての僕の行動が嫉妬まみれに見えてくるかと思います。

この主人公は親友に対して友情も感じで居るのでしょうが、そもそも冒頭で「親友だから」と言い聞かせてる時点でそれ以上に複雑な感情があるのかと思うんですよね。

僕よりいつも前を進む「親友」

僕より先にあの人に告白した「親友」

僕より先にあの人の事を好きだったと打ち明ける「親友」

そして、僕よりも先に失恋から立ち直ってあんなに遠くまで走ってく「親友」

結局走ってるだけで自分は立ち止まっていて何も行動が出来ないまま日々を生きている。

そういう対等した二人の「親友」って、個人的にはゲイにありがちなのかなと。

サークルである前に、アイドルである前に、ゲイだからこそ共感できる歌。

私の永遠のテーマです。(田中)